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「いろいろ・なる!」1−90

  • 2019.08.20 Tuesday
  • 22:38

スコア・オリエンテーリングを改めて説明すると、地図を使って指定された
場所を回って、その所要時間の短さを競うのが本来のオリエンテーリングの
特徴。しかし、スコアと名前が付いている通り、回る順番がなく、スコアの
高いところを優先して回って帰ってきても良いというもの。当然スコアの高い
チームが優勝となる。しかし2時間などの所要時間からはみ出ると減点される。


地図を見ると、回る場所は30か所。10点から100点まで様々。しかし、
猫やら犬やらマークが付いている。おそらくだが、変身してチェックを受ける
ようにという意味じゃないだろうか? 変身オリエンテーリングだけに。。。


「広志さーん!」


ふいに声掛けられて振り向くと、真姫さんが自分達のグループを追い抜いていく。


「真姫さん、今夜話し合いたいことがあるんだ!」


「なーに? 分かった! とりあえず私達のグループが勝つからねー!」


「わかったわかった!」


メイドの宝田楓香さん、メイド長の石倉幸恵さんが笑顔の会釈しながら追い
抜いていく。保奈美さんが一言ぼそっと、


「石のメイド長がこっちにいなくてせいせいだわー。」


「何の話?」


「石倉メイド長のことよ。年長者で役職が付いているからって私たちの事を
いちいちチェックするのよ。」


「でも、充輝君がメイド長と決めたんでしょ? その人の事を。。。」


「そうだけど。。。みんなね、充輝様に拾われてきた人たちなの。家出だったり、
貧乏だったり。今はメイドの立場だけど、正規の職員としてお給料もしっかり
出してくれて親の生活も潤ってるの。メイドの暮らしが嫌なら転職すればいいし
。。。」


「へぇー。」


「今残っているメイド達は、充輝様に惚れこんで仕事している人たちなの。」


「それなら、なおさら仲良くやらないといけないんじゃないの?」


「それはそうだけど。。。」


いろいろありそうだ。。。見ると前方に最初の通過ポイントが見えてきた。


「猫のマークだね。あのメイドさん、何か頭の形が変じゃない?」


「そうね。。。」


保奈美さんが急に口ごもる。よく見ると。。。猫耳だ。


「こんにちはー。お疲れ様ですー。」


「こんにちは、広志さん。」


「”奈留”で呼んで下さい。お願いします。」


「ごめんなさい。メイド達の間でも広志さんの名前で話題に登るものですから。」


「とりあえずどうすればいいですか?」


「そうですね。。。猫に変身して、木の幹にあるフラッグを触ってきてもらって
いいですか? そうすることで得点、スコアになります。」


「わかった。」


ぴくぴく、ぎゅー。ぴくぴく、ぎゅー。服を脱ぎ捨てることなく自分は猫に
変身し始める。一刻も早く変身しなきゃ。背がどんどん小さくなり、視界が
狭くなってくると、服の中で耳が上の方に移動し、マズルが伸びて、尻尾が
にゅるにゅる生えてきて、跳躍のある前足後ろ足になる。おっぱいは複乳に
なり、茶虎の猫毛が生えてしまうとすっかり本物の猫になってしまった。
服の中からごそごそ出てきてニャーンと雄叫びを上げる。


「猫の割におっぱいが大きくない?」


保奈美さんがからかう。


(おっぱい大きくたっていいじゃない!)


「そうね、”奈留”さんならよくあることよね。」


自分は木の幹に飛び乗り、そのままよじ登ってフラッグを触る。記号は”J”だ。
覚えておこう。。。


「確認しました。記録もしましたので本部に送信しておきますね。それでは、
次の通過ポイントを決めて獣化・半獣化の状態で移動して下さい。」


(そういうこと。。。? 完全獣化じゃなくてもいいのね?)

 

「そうです。その方が楽だし楽しいですよ?」

 

こんなことで獣化・動物変身を使ったのは初めて。。。自分はすっかり人間の
大きさに戻ってしまうと、茶虎の猫の人間大の大きさで移動し始める。

 

「奈留さん、おっぱいでかい!」

 

「そうだよ、元々大きいから。。。」

 

そう、裸のまま移動し始めた。茶虎の猫少女が豊満なおっぱいに複乳を並べて
歩いていく。。。服は博美さんに預けた。10点獲得。さて今度は犬の通過
ポイントだ。

 

「いろいろ・なる!」1−89

  • 2019.08.18 Sunday
  • 06:51

次の日の朝、月島・変身別荘の前庭には自分達とたくさんのメイド達が集まった。
それぞれ、ハイキング程度の登山に適した服装になっている。でもメイド達は
上半身の服装にはこだわり、メイド独特の髪飾りと、紺と白の制服に似た上着を
着ていた。


「皆さんお早うございます!」


「お早うございます!!」


みんなシャキッとしている人や、少し眠そうな人と様々。。。充輝君だけは
メイド達を前にきちんと朝礼を行う。


「今日は最初の行事、変身オリエンテーリングです。担当のメイドさんは30
分後までには所定のポイントへと移動して準備して下さい。今日の3チーム、
奈留さんチーム、真姫さんチーム、充輝チームは各ポイントの回り方について
これから1時間の間に作戦を練って下さい。その1時間後に出発となります。
3チームともそれぞれ自己紹介と何でもいいのでお話して親睦を深めて下さい。
スコア・オリエンテーリングです。稼いだポイントが高いチームが勝ちとなり
ます。よろしいですか?」


「はーい!」


「”変身”オリエンテーリングですから、場合によっては服を着ている必要は
ありません。どんな姿でも構いません。ポイントは周りの隠れているメイド達が
記入します。安心して回ってきて下さい。夕方5時ここに集まって終了となり
ます。それでは、スタート!!」


「はーい!!」


いよいよスタートとなった。メイド達の集団がぞろぞろ山の方へ入山していく。
ここの月島、簡単に説明すると、三日月型をしている。下弦の月(左側が太い)
の形をしていて、右というか東の沖合にまた小さい島がぽつんと存在する。船着き
場は島の北側にあって、変身別荘も島の北西の位置にあり、南の方は山が一つ
存在する。標高は50mくらいらしい。太平洋は南西の方向にあるから、西側は
切り立った崖が多く、東側は白い砂浜が広がる。素敵な場所だ。。。昨日見た
要塞みたいな建物は西側の南の方にあるということになる。今日はそこには
行かずに、この広い島を自由に歩き回ってオリエンテーリングを行なうことに
なる。楽しみだ。


「博美です。広志さん、今日は一日よろしくお願い致します。」


「よろしくお願いします。。。あ、それで、”広志”という名前なんだけど。。」


「どうしたんですか?」


「しばらく”奈留”一本で行きたいと思うんです。女になり切るために。。。」


「そうなんですか。。。? 私は広志さんが女の姿で”広志さん”って呼ばれ
るの面白くて素敵だなって思ってたんですが。。。」

 

「昨日充輝君と話し合って、決めたんです。”奈留”になり切って女になります。」


「そうなんですか。。。真姫さんが淋しがらないですか?」


「それは。。。ちゃんと後で説明します。」


「分かりました。ちなみに”奈留”さん自身はご自分のことを何て呼ぶんですか?」


「”私”? ”私”。。。」


しばらく考え込む。。。これから私、私って言い続けたら、自分がなくなり
そうな感じがする。。。


「やっぱり、”自分”って言ってしまうかも。”自分”って言ってもいい?」


「いいですよ。”広志”さんらしい。。。真姫さん泣かしちゃダメですよ。」


「えー、”広志”って呼んじゃダメですよ。それに真姫さん泣かせたりしない
です。。。」


「ふふふ。。。」


(”奈留”さん、楽しみにしてますよー。活躍期待してますからねー。)


アオレちゃん、寝とったの? 自分もその存在忘れとった。。。”自分”かぁ。
男だった経験にプライドがあるとすれば、それって最後の砦(とりで)かもしれ
ないなぁ。そう思っていると、もう一人のメイドさんに話しかけられた。


「私のこと忘れてない?」


「え。。。と。。。。」


「三好保奈美(みよし・ほなみ)、保奈美よ! 昨日歓迎会で呼ばれたの見た
でしょ?」


「そういえば、”はひふへほ”のメイドさん?」


「”はひふへほ”メイドでしょ? ”の”は間に入らないの! ”はひふへほ”
メイド隊と呼んでね。」


「そもそもさ、”はひふへほ”と”メイド”って言葉がつながらないじゃない?」


保奈美さんはちょっと顔を赤くして反論する。


「関係あるの! 充輝様が決めたことだし、ちょっと恥ずかしいけれど。。。
ちゃんと意味はあるの!」


「そうなんだ。。。わかった。」


「それより、広志さ。。”奈留”さん、真姫さんより私に乗り換えない?」


「え。。。?」


「真姫さんより胸大きいし、比べたって私の方が美人で可愛いし、魅力的だと
思うんだけど。。。」


確かに、胸大きい! 髪の毛もさらさらで、よく見ると可愛らしくて美人。。。
でも、何というか、話しかけられ方が。。。


「考えておきます。。。」


「考えておいてね! それじゃ、もう時間が来たわ。行きましょ!」


この先どうなることやら。。。

 

「いろいろ・なる!」1−88

  • 2019.08.11 Sunday
  • 22:38

歓迎会が終わってお腹も心も満腹になり、自分と真姫さんは個室に戻ってきた。


「また後でね。起きてたら遊びに来るね。」


「カギ開けとくね。自分も寝てしまうかもしれないけれど。」


「そうね、今日だけでもいろいろあったからね。」


まあここは他人様はいないし、ちょっと静かになる時間も欲しい。お風呂の方を
先にしてしまったおかげですっぴん。。。成り行きだったし、化粧水も乳液も
急いでつけたおかげで不十分。。。なので化粧水からやり直す。三面鏡に向かって
備え付けの化粧水を棚から取り出し、コットンにつけて顔の隅々までつける。
化粧水は保湿で湿り気を与えるもの。それが済んだら保湿が蒸発しないように
乳液をつける。乳液は同じ液体だけど、肌に脂分を与えて保湿を守る役目。
男だった時は女の化粧をバカにしていたが、いざ女になってみると、化粧にも
順番があるし、技術もいる。女の方が頭がいいというのは、子育てもそうだし
化粧とかおしゃれとか、そういう生まれ持ってきた必要な技術から来るのかも
しれない、って思う。


(化粧も慣れてきたね。女もいいものでしょ?)


「そうだね、化粧とか髪型とか服とか、面倒くさいこともあるけれど、自分が
明るくなって注目を集めるのって、なんか嬉しいね。」


(そうでしょ?)


アオレちゃんが体の中から応援してくれる。お風呂入った時にトリートメント
はちゃんとやった。自分は髪の毛をくしで解かして、乾ききっていない部分を
改めてチェック。ヘアオイルを手に適量取って、毛の先から真ん中、頭皮の方
へと伸ばし、ドライヤーで乾かしていく。ドライヤーをやり過ぎてもいけない
ので、適度なところで止める。後は歯磨きして寝る支度が出来た。


(ピンポーン)


「真姫さん?」


「違うよ。充輝だよ。入ってもいいかな?」


「いいよいいよ、入って。カギは開いてます。」


珍しい。。。充輝君は主催者だし、当然といえば当然か?


「さっきは歓迎会、ありがとうございます。」


「いいえ、どういたしまして。楽しんでくれた?」


「本当に楽しかった! これが初日かと思うと、打ち上げの時はどうなるかと
。。。」


「それは僕たちにふさわしい打ち上げ会になるよ。大丈夫〜。」


「そうなんですか。。。期待しています。それで、何かありました?」


「うん、それはね。。。会場では話出来なかったけれど、広志さん自身の問題
なんだ。」


「え。。。?」


充輝君、改めてこっちを向いて話をしてくる。


「時々、”奈留”さん、って言ってたでしょ? 僕が。。。それはね、もう
そろそろ”奈留”さんになり切って欲しい、というメッセージでもあったん
だよ?」


「。。。」


「女になりたかったんでしょ? アオレさんの力を借りて、僕も能力をもらっ
たし、広志さんも戸籍から学籍から地域の信用とか、変身しやすい環境とか、
いっぱい努力して整備してあげたと思っているんだよ?」


「。。。。」


「それでもし、”男”に戻って生きてもいい、なんて話になったら、周りに
根回ししたこととか、メンツとか、みんな潰れてしまうことになる。僕としては
広志さんのことが好きだし、そうなっても仕方ないなーとは思う部分はあるん
だけどね。」


「その通りです。。。」


「ここまで来たら。。。完璧な女になり切って欲しい、って思っているんだよ?
一時的でもいいから。。。そうしないと、広志さんの進歩につながらないと思う
んだ。何か引っかかることがある? 心配事ない? 大丈夫?」


そう言われて。。。一つ思い当たる節があった。


「真姫さん。。。の件。」


「。。。ああ、そうだね。女になろうとしているのに結婚が女同士ではね。。」


「アオレちゃんに出会ったから、真姫さんにも出会えた。真姫さんには今さら
だけど、惚れられていると思う。自分も真姫さんに惚れていると思う。真姫さん
以外の女性は考えられないから。。。」


「そうだね。。。」


「正直、どうしていいか。。。」


しばらく充輝君は沈黙する。自分も沈黙していた。充輝君は大人だなぁ。


「。。。そうだね、こう考えようか? 家の外では女でいれば良い。ただし、
家に帰ってきたら男に戻れば良い。そう考えたらどうかな?」


「それでは。。。戸籍とかはどうすれば良いですか?」


「”男”、ということになるんだろうね。戸籍だけは”男”にしておいて、仕事
する上では”女”にしておけば良い。日笠グループも化粧品会社とかあるし、
表面上女にしておける場所はいくらでもある。物事の解決方法に”白”も”黒”も
ない。”グレー”の濃淡で解決することはいっぱいあるんだよ。」


「。。。。」


「まあ、一度、真姫さんと話し合って。僕も出来るだけ協力するから。広志さん
には一度きちんと”女”なって欲しかったから、主催したんだ。いい”女”に
ならなければいい”男”にもなれないよ。まずは広志さん自身を”広志”とか
”自分”という呼び名は止めて。この一週間くらい”私”という呼び名で呼んで。
いいかな?」


「うん。。。」


「今夜はもう寝て、また明日以降ゆっくり考えようね。。。」


「はい。。。。」


「夜遅く悪かったね。お休みなさい。。。。」


「お休みなさい。。。。。」


充輝君は、本当に紳士らしく、扉を静かに閉めて部屋を後にしていった。


(充輝君、本当に男前だねぇ。ああいいう”男”と結婚しなさいよ?)


「うるさいよ、アオレちゃん! 充輝君は博美さんに予約済み。無理!」


(本気で言ってる訳じゃないよ?)


「分かってるよ。。。」


そう、真姫さんの納得が一番の問題なのだ。

 
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